第41回入学式
4月7日(日)第41回入学式が多数の来賓・保護者の皆様のご臨席のもと挙行されました。
<学校長より 新入生への訓示>
新入生の皆さん 入学おめでとうございます。
皆さんにぜひお伝えしたいことがあります。それは、今ここにいる皆さん一人一人が、すばらしいめぐり合わせに恵まれた、とても幸運な生徒だということです。ご存じのように数日前、平成に代わる新しい元号「令和」が発表されました。皆さんは、この新しい時代を最初に迎える記念すべき新入生です。そして、新時代を祝うかのように、本校は今年創立四十周年の節目を迎え、六月には記念行事も予定されています。
さて、高校入学という人生の大きな晴れ舞台を迎えた皆さんに、ぜひ聞いていただきたいエピソードをご紹介しましょう。以前私が授業を受け持っていた、皆さんの先輩のことです。彼が一年生の時、課外授業の後に私のところに「将来は医師になりたいのですが、どうしたら良いですか?」と相談に来ました。そこで私は「医学部に合格するには確実な学力が必要なこと」「そのための努力は並大抵ではないこと」を伝えました。その上で、苦難に立ち向かうには、何をおいても「将来医師として何をやりたいのか」「医師となってどのような形で社会貢献するのか」をしっかりと意識し、けっして「その思いを忘れないこと」こそが、もっとも必要だと諭しました。 それから彼は、三年間必死に勉学に励むと同時に、学校行事にも積極的に取り組んで、人一倍周囲との「和」を大切にしていました。その結果、一年間浪人しましたが、翌年にはみごと国立大学医学部に合格し、現在は患者さんから信頼を寄せられる小児科医として、第一線で活躍しています。
この実話は「夢は叶うものだ」ということを示しています。たとえ極めて困難なことであっても、自らの将来を明確に定め、ひたむきに努力を続けて行くことによって、夢は現実となるのです。ただし、間違えてならないのは「能力があるから夢が描ける」のではなく「しっかりと夢を描くからこそ、必要な能力が引き出され磨かれる」ということです。可能性の扉を開けるのは、皆さん一人一人の「熱い想い」なのです。これはまさに、本校創立以来の校訓「自主・自学」の精神そのものだといえるでしょう。
これからの三年間は、皆さんが思う存分夢を描き、それを実現する力を養う大切なフィールドです。日々の学習にスポーツに、また多彩な学校行事にも、どうか全力で打ち込んで下さい。そして、今日ここに集うかけがえのない仲間と共に、友情を温め合い、一日一日を大切に過ごしていただくよう心から期待しております。
こうして皆さんが元気に高校生活の第一歩を踏み出せるのも、保護者やご家族、また多くの方々の惜しみない愛情のおかげです。そのことをいつも心の中に置いて、感謝の気持ちを忘れないで下さい。
本日より東京学館高等学校の一員となった皆さんを、教職員を挙げて心から歓迎致します。どうか、悔いのない明るい高校生活のために、青春のエネルギーを完全燃焼させて下さい。皆さんの活躍を期待しています!